求*幸福~愛しい人はママだった~【完】



そこまで何とか声を出し伝えると、また、深く呼吸をし、続けようとした。



「さ…」
「なにっ!!?」



お義父さんがかなりの大声で叫んだ。



「じ…こ?そ、それは…どうゆうことだ!!早く説明しなさい!!!!」



携帯をかなり離していても、聞こえるほどの怒鳴り声で、彩乃に叫ぶ。



彩乃は、ますます、緊張と震えと恐怖から、声が出なくて、喉が、まるで締め付けられているような、錯覚さえも感じた。



けれど、自分しか居ないのだ。



言葉にすれば、逃れられない現実と
して受け入れてしまうことになるのかな、と頭の片隅で思いながら、覚悟を決めた。