天使と悪魔 ―君が思い出した時には…――









一瞬の隙をつき味方が白夜を守る形で剣を光牙に向けた。



「 白夜様 貴女は一旦魔界にお戻り下さい 」

「 何を言っている!! 私がこんな奴に負けると思っているのか!! 」


「 ・・・思ってなどいません。ですが、万が一の事、貴女を失う訳にはいかない 」




「 ・・・・ 」




その者の背中を見ながらこいつは覚悟を決めている・・・私を身代わりになろうとしていると手に拳をつくり歯を食いしばった





「 ・・・・あまり無理をするな 」




背中を向け 黒い翼を広げた


「 はい 」

「 ・・・ッ 」





白夜はその場を飛び立った。このまま死ねであろう、その者の顔も見ずに・・・・。


その姿を見つめる光牙。愛おしそうに・・そして切なく、そして何かを決意するように手に強く握りしめた。