一方、セシリアとミスティリーナがたどっていた道とは反対側の街道。ルディアの西の入口近くに、こちらも目立つ二人連れがいるのだった。どちらも青年といった感じだが、まとっている色と表情が正反対である。一人は黒づくめでどこか人をくったような表情。もう一人は白づくめで神経質そうな表情を浮かべているのだった。
「ウィア、そんな辛気臭い顔するもんじゃない」
「これが私の顔です。気にくわないなら、黙っていてください」
あくまでも慇懃な態度ではあるが、口調はそうではない。彼はまだ何か気になるのか、盛大なため息をついていた。
「前々から考えなしの御方だとは存じていましたよ。しかし、ここまでだとは……」
「ウィア、何が言いたい」
このままでは、皮肉の山に埋もれてしまうと思ったのだろう。しかし、ウィアは反論してくる相手を冷ややかにみている。
「ウィア、そんな辛気臭い顔するもんじゃない」
「これが私の顔です。気にくわないなら、黙っていてください」
あくまでも慇懃な態度ではあるが、口調はそうではない。彼はまだ何か気になるのか、盛大なため息をついていた。
「前々から考えなしの御方だとは存じていましたよ。しかし、ここまでだとは……」
「ウィア、何が言いたい」
このままでは、皮肉の山に埋もれてしまうと思ったのだろう。しかし、ウィアは反論してくる相手を冷ややかにみている。


