どう考えても人が住んでいないような建物。それなのに、セシリアからの返事はない。彼女の顔には心配することはない、というような表情が浮かんでいるだけ。
「わかったわよ。一緒に行くわよ。でも、この階段、怖いわね」
お化け屋敷といっても過言ではないような建物。そこに入るのはおっかなびっくりな面もあるのだろう。内心、行くと言うんじゃなかったと激しく後悔しているミスティリーナ。しかし、セシリアはそんなことは気にもしないという風にある部屋の扉を叩いている。彼女にとっては、アルディスの行方を一刻でも早く知りたいという思いしかなかったのだろう。
「グラン・マ、いるんでしょう」
「その声はリアだね。入っておいで」
セシリアの声に応えるように中から聞こえてくる声。それを耳にしたセシリアはミスティリーナを促すと部屋に入っていた。その部屋も建物と同じであちこちがかなり傷んでいるようにみえる。そしてセシリアは、部屋にある大きな揺椅子にちんまりと座っている老婆に近寄っていた。
「わかったわよ。一緒に行くわよ。でも、この階段、怖いわね」
お化け屋敷といっても過言ではないような建物。そこに入るのはおっかなびっくりな面もあるのだろう。内心、行くと言うんじゃなかったと激しく後悔しているミスティリーナ。しかし、セシリアはそんなことは気にもしないという風にある部屋の扉を叩いている。彼女にとっては、アルディスの行方を一刻でも早く知りたいという思いしかなかったのだろう。
「グラン・マ、いるんでしょう」
「その声はリアだね。入っておいで」
セシリアの声に応えるように中から聞こえてくる声。それを耳にしたセシリアはミスティリーナを促すと部屋に入っていた。その部屋も建物と同じであちこちがかなり傷んでいるようにみえる。そしてセシリアは、部屋にある大きな揺椅子にちんまりと座っている老婆に近寄っていた。


