みかねたようなミスティリーナの声にもセシリアは返事をすることができない。それでも、いつまでもこれではいけないという気持ちもあるのだろう。彼女は何かを吹っ切ったような顔でミスティリーナをみつめていた。
「心配かけたわね。ちょっと、つきあってほしいんだけどかまわない?」
「いいわよ。だって、あんたはあたしの雇主なんだし」
ミスティリーナのその声にセシリアはどことなく感謝しているような表情を浮かべている。そうして二人が出かけた先。それは、華やかなグローリアの都には似合わないような建物だった。誰も住んでいないような古びたそこ。その建物の扉をあけたセシリアは、ミシミシ音をたてそうな階段をミスティリーナと一緒に上がり始めていた。
「ねえ、リア。こんなところに人が住んでいるの?」
「心配かけたわね。ちょっと、つきあってほしいんだけどかまわない?」
「いいわよ。だって、あんたはあたしの雇主なんだし」
ミスティリーナのその声にセシリアはどことなく感謝しているような表情を浮かべている。そうして二人が出かけた先。それは、華やかなグローリアの都には似合わないような建物だった。誰も住んでいないような古びたそこ。その建物の扉をあけたセシリアは、ミシミシ音をたてそうな階段をミスティリーナと一緒に上がり始めていた。
「ねえ、リア。こんなところに人が住んでいるの?」


