いつもの自信ありげな顔がどこにもみられないシュルツ。それだけ、ジェリータの様子の変化はシュルツにとって驚くものなのだろう。彼にしてみれば、この場でジェリータがこのようになるとは思ってもいなかったのだ。だが、アルディスは動じようとはしない。彼女は穏やかな微笑をたたえ、ジェリータと向き合っている。
その表情は慈愛に満ちた聖母のようなもの。相手を慈しみ、愛おしむような表情。アルディスにそんな表情ができるとは、セシリアには考えもつかなかったのだろう。アルディスの顔に浮かぶのは『聖王女』といわれるに相応しいものでもある。
すべてを知っていながら、すべてを受け入れる。
そんな雰囲気をたたえているが、それはすべてを諦めているのではない。柔らかな笑顔ではあるが、その中には芯の通ったものがあるのも間違いない。アルディスはゆっくりとジェリータに近寄るとその手をとろうとしていた。
その表情は慈愛に満ちた聖母のようなもの。相手を慈しみ、愛おしむような表情。アルディスにそんな表情ができるとは、セシリアには考えもつかなかったのだろう。アルディスの顔に浮かぶのは『聖王女』といわれるに相応しいものでもある。
すべてを知っていながら、すべてを受け入れる。
そんな雰囲気をたたえているが、それはすべてを諦めているのではない。柔らかな笑顔ではあるが、その中には芯の通ったものがあるのも間違いない。アルディスはゆっくりとジェリータに近寄るとその手をとろうとしていた。


