シュルツの様子に何かがあると思ったセシリアはそうたずねていた。そんなセシリアを見るシュルツの表情には妹のことを心配する兄の表情しか浮かんでいない。
「あの子を解放したい」
『お主はそう言うが、それはあれの消滅を意味しておるのだぞ』
そんな神竜の声にもシュルツが心を動かされた様子はないようだった。
「今のあの子でいるくらいなら、そうなった方がいい」
「でも、あんたの妹でしょう」
驚いたようにそう言っているミスティリーナ。そんな彼女を見ながらもシュルツは覚悟といえるものを口にしているのだった。
「だからだよ。だからこそ、僕はあの子を救いたい。あの子の救いは今となってはこの方法しかないだろう。それでも、人形のままでいるよりはよほどいい」
「だから、あたしたちを何度も助けてくれたわけ? 妹に人を殺させないために」
「それもあるだろうね」
「あの子を解放したい」
『お主はそう言うが、それはあれの消滅を意味しておるのだぞ』
そんな神竜の声にもシュルツが心を動かされた様子はないようだった。
「今のあの子でいるくらいなら、そうなった方がいい」
「でも、あんたの妹でしょう」
驚いたようにそう言っているミスティリーナ。そんな彼女を見ながらもシュルツは覚悟といえるものを口にしているのだった。
「だからだよ。だからこそ、僕はあの子を救いたい。あの子の救いは今となってはこの方法しかないだろう。それでも、人形のままでいるよりはよほどいい」
「だから、あたしたちを何度も助けてくれたわけ? 妹に人を殺させないために」
「それもあるだろうね」


