『勝手に手を触れてはならぬ』
急に聞こえた声に驚いているセシリア。その声が聞こえたのは、彼女だけではないようだった。他の面々も不思議そうな顔であたりを見回している。そんな中、創世神の像の中から白い蛇のようなものが出てきたかと思うと、見る間に巨大な白竜となっていた。
『これは誰もが触れていいものではない』
再び広間に響く声なき声。それがどこから聞こえてくるのだろうかといぶかしんだセシリア。しかし、彼女は自分をじっと見ているような竜の視線も感じたのだろう。まっすぐにそちらをみているのだった。
「これに触れるには資格がいるのですか」
『そういうことになるかのぉ。というよりは、ここの番人である儂が許可すれば問題ないのじゃがな』
先ほど聞こえた声と同じような響きであるのに、どこか人を食ったような口調。それにはセシリアのみならず、他の面々も唖然としているのだった。しかし、今はのんびり話をする心の余裕がセシリアにあるはずもない。彼女は臆することなく白い竜に近寄っていた。
急に聞こえた声に驚いているセシリア。その声が聞こえたのは、彼女だけではないようだった。他の面々も不思議そうな顔であたりを見回している。そんな中、創世神の像の中から白い蛇のようなものが出てきたかと思うと、見る間に巨大な白竜となっていた。
『これは誰もが触れていいものではない』
再び広間に響く声なき声。それがどこから聞こえてくるのだろうかといぶかしんだセシリア。しかし、彼女は自分をじっと見ているような竜の視線も感じたのだろう。まっすぐにそちらをみているのだった。
「これに触れるには資格がいるのですか」
『そういうことになるかのぉ。というよりは、ここの番人である儂が許可すれば問題ないのじゃがな』
先ほど聞こえた声と同じような響きであるのに、どこか人を食ったような口調。それにはセシリアのみならず、他の面々も唖然としているのだった。しかし、今はのんびり話をする心の余裕がセシリアにあるはずもない。彼女は臆することなく白い竜に近寄っていた。


