『歩』〜人は愚か〜

夕方日が沈みかけ帰る時間が近づいた

なのに私は頭が真っ白のままだった

ただ、お母さんに帰り際言った言葉は



「お父さんは私にとって、死んだお父さんだけ。
だけどお母さんにその人が必要なら反対はしない。お父さんとは呼ばないけど。」

そう言って
それだけいって

私は自転車を猛スピードで漕ぎ始めた。



人は本当に悲しいと涙なんか出ないんだと言うことを他人ことのように考えながら・・・