『歩』〜人は愚か〜

6年生の担任は5年生のときと変わらなかった。

クラス替えもなかったからクラスのメンバーも一緒

最後の小学校生活が私は楽しみだった。


でも、始まって早々事件は始まった


女特有の友達の取りあいだ。

帰りも決まったメンバー以外と帰ると次の日は質問攻めにあう


そして、少しでも楽しかったなんて言ったら最後

その子の悪口がはじめる


まったくくだらない。


見かけの違いで、すぐにその子に敵対心

男の子も急に意識し始めて誰かが誰かを好きだろかの噂話

これに付き合わないと居場所がなくなる

だから、私は笑顔でその輪の中にいる


すごく疲れて家に帰ると


夜になると姉が私を連れまわすようになった


兄がバイトを始めたので、私が一人にならないようにつれまわされる


平日は比較的自由にさせてくれるけど土曜の夜となるとカラオケに行かされる。

そこにはなぜか必ず、小さい姉ちゃんもいた。

気がつかなかったが、小さい姉ちゃんは結婚して、子供産んで離婚までしていた


人生を多分こんなもんだ・・・って生きていたんだろう

私たち家族に形ある大切なものなんてなかった


今が楽しかったらそれでいいと思って毎日を過ごしていた


ただ、私は今日も一日が終わるというころ必ず明日も生きてるのか?

なんて考えていた


誰か、殺してくれたらきっと楽になれるのにって思っていた


幼すぎて死に方さえ私は知らなかったから

だから、流されながら生きていた


兄弟に流され、友達に流され、母に流され、それを誰かのせいにどこかでして

それでも楽しい振りして生きていた