「私の気持ちを受け止めてよ・・」
潤んだ瞳でそう言われた。
文化祭で花音から告白されたあの日・・・
これ以上好きにならないように、
これ以上思いが膨らまないように、
自分の中で作り上げた壁。
俺の思いが外にあふれでないように、
花音の思いが内に侵入してこないように、
なんとしても壊してはいけなかった
心の中の壁。
花音が大切なんだ。
花音が・・・大切なんだ。
自分に何度も言い聞かせてきた言葉。
でももう無理だ。
どうしようもなく、
好きなんだ。
内側からも
外側からも
心の壁が
崩壊した。
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