「1/4の奇跡」左側の君に【完】





「私の気持ちを受け止めてよ・・」





潤んだ瞳でそう言われた。













文化祭で花音から告白されたあの日・・・




これ以上好きにならないように、


これ以上思いが膨らまないように、


自分の中で作り上げた壁。




俺の思いが外にあふれでないように、



花音の思いが内に侵入してこないように、



なんとしても壊してはいけなかった


心の中の壁。







花音が大切なんだ。



花音が・・・大切なんだ。




自分に何度も言い聞かせてきた言葉。




でももう無理だ。



どうしようもなく、



好きなんだ。







内側からも

外側からも




心の壁が


崩壊した。