「話ってなんだ」




お父さんもお母さんもご飯は食べずに、


真剣な顔で拓人を見つめていた。





「花音さんと・・」



「お前のせいで、どれだけ花音が傷ついたと思っているんだ。






お前のせいで、どれだけ花音が泣いたと思っているんだ。





ずっとだぞ・・ずっと。





今まで、ずっと花音はお前のせいでひとりでいたんだぞ。





泣かせないって約束はどうした!




大切にするって言った約束はどうした!




俺は、絶対に許さないぞ。



俺は、お前が憎い!



花音を苦しめたお前が心底憎い!」






拓人は目をそらすことなく、お父さんをまっすぐ見つめていた。






「本当に、申し訳ありませんでした」





「高校卒業した直後に、


天文台にきて、



『別れます』


『花音の幸せを祈ってます』



それしか言わないで・・・



俺はまた、もう一発殴ってやりたいぐらいだ!!」






「え・・お父さん、拓人くんを殴ったの?」


「拓人、天文台に行ったの?」






お母さんはお父さんに、


私は拓人に、


同時に質問をして、


二人共同時に頷いた。