あ・・・こんなに顔を真っ赤にして、



彼女も拓人が好きなんだ・・・






現実を思い知らされたような気がした。





言わなければいいものを・・・私ってほんとバカ。






彼女はまた手帳に書き込み始めた。





【結婚なんてしないですよ!


からかわないでください!



確かに、私は和泉先生に告白はしました。

でも、断られたんです。






好きな人がいるって】







結婚・・・しない???






でも、拓人が・・・





私はまた手帳を受け取って、


次のページをめくって書き込んだ。





【結婚しないんですか?

好きな人?



断られた?】




私は首を傾げながら、彼女に手帳を渡した。





彼女もまた書き込んだ。




【結婚どころか、お付き合いもしていません。



好きな人がいるって断られていますから】






そうなんだ・・・好きな人・・・





彼女はまた続きを書き出した。




【和泉先生は、いつも名札の紐にキーホルダーをつけているのですが、



そのキーホルダーは好きな子のものなんだと言ってました。


とても大切にしていて、


帰る時はいつもそのキーホルダーに紐をつけて、首から下げています。


とてもじゃないけど、私の入る余地なんてありません】






・・・・キーホルダー?