拓人は俯いてしまった。 「こんな風にね・・・思えるまでに、 すごく時間がかかった。 もう、あの頃みたいに、 拓人のことで泣かなくなった。 強くなったでしょ?私」 私がまた、あははっと笑うと、 拓人は、真剣な顔で私を見つめてきた。 「そんなんじゃダメだ。 俺をずっと好きでいるなんて・・・ 花音は花音の幸せをみつけないと、 ・・・ダメだ」 「わかってる。でも・・・ どうしてもできないの。 安心して。 拓人には絶対に、迷惑かけないから。 ただ私は・・・」 「俺・・結婚するんだ」