「1/4の奇跡」左側の君に【完】






拓人は俯いてしまった。



「こんな風にね・・・思えるまでに、

すごく時間がかかった。



もう、あの頃みたいに、

拓人のことで泣かなくなった。




強くなったでしょ?私」




私がまた、あははっと笑うと、



拓人は、真剣な顔で私を見つめてきた。






「そんなんじゃダメだ。




俺をずっと好きでいるなんて・・・




花音は花音の幸せをみつけないと、





・・・ダメだ」








「わかってる。でも・・・










どうしてもできないの。



安心して。




拓人には絶対に、迷惑かけないから。



ただ私は・・・」












「俺・・結婚するんだ」