「1/4の奇跡」左側の君に【完】






拓人の駅で降りると、



行き交う人の多さに驚いた。




迷子になってしまいそうな都会の駅。


拓人はこんな都会で生活しているんだ・・と思った。





駅の中のファストフード店でお昼を食べて、



駅の外に出た。




広いバスターミナル



その周りを囲むような高いビルビルビル・・・





「都会だ・・・」




私は田舎者丸出しで上を見上げた。





「拓人の家って、ここから・・・バス?」






拓人は空を指差した。





「俺んちあそこ」





・・・へ?






「ど・・・どこ?」






拓人が指を差したのは、


高いビルのひとつだった。





「マンション?」



「そうだよ、行くぞ」




拓人は歩き出した。