和泉は部員を支持したり、
ひたすら走っていたり
ひたすら順番にシュートしたりと、
基礎練のようなものをしていた。
私は周りの視線が気になってしまって、
バスケは見たいけど、
この場所からは、離れたいと思ってしまった。
だって、
あの入り口の女子たちはさっきからずっと、
こっちを見て耳打ちしているし、
マネージャーの女子も
冷たい視線でこっちを見ている。
超、居心地悪っ。。。
和泉は嫌じゃないんだろうか。
こんな、彼女でもなんでもない、
ただの隣の席の女が、
こんなところで、あんな形で・・・
私はこんなにおどおどしているのに、
和泉は、平然とロングシュートの練習をしていた。
・・・やっぱりかっこいいな・・・
ボールを構える姿
その真剣な表情
30人ぐらいいる部員の中で、
和泉がとび抜けて上手いのが、
ド素人の私にもわかった。
そのぐらい和泉は目立っていた。
基礎練から、試合形式の練習になった時、
和泉はバッグを斜めがけにして、
こっちへ歩いてきた。
「行くぞ」



