「1/4の奇跡」左側の君に【完】




和泉は部員を支持したり、

ひたすら走っていたり

ひたすら順番にシュートしたりと、

基礎練のようなものをしていた。




私は周りの視線が気になってしまって、

バスケは見たいけど、

この場所からは、離れたいと思ってしまった。


だって、

あの入り口の女子たちはさっきからずっと、

こっちを見て耳打ちしているし、

マネージャーの女子も

冷たい視線でこっちを見ている。



超、居心地悪っ。。。


和泉は嫌じゃないんだろうか。


こんな、彼女でもなんでもない、

ただの隣の席の女が、

こんなところで、あんな形で・・・



私はこんなにおどおどしているのに、


和泉は、平然とロングシュートの練習をしていた。


・・・やっぱりかっこいいな・・・



ボールを構える姿


その真剣な表情



30人ぐらいいる部員の中で、

和泉がとび抜けて上手いのが、


ド素人の私にもわかった。


そのぐらい和泉は目立っていた。



基礎練から、試合形式の練習になった時、

和泉はバッグを斜めがけにして、

こっちへ歩いてきた。



「行くぞ」