いきなりお父さんが進路の話を拓人にしてきた。
「いえ・・・まだはっきりとは決めてなくて。
でも、大学には行きたいと思ってます」
「そうか・・」
お父さんは立ち上がって、もう一本ビールを取ってきた。
「花音も大学を目指しているんだろ?」
お父さんにそう聞かれて、私は頷いた。
「二人共無事に合格したら、
その時、天文台に泊まりに来ればいい。
お友達も一緒でもいいし、
二人でもいい」
ふたりでも・・・
「お父さん・・・拓人と二人で泊まってもいいの?」
お父さんはまたビールをぐぐぐーーっと飲んだ。
「だから、言っただろ。
拓人くん次第で考えてやるって。
そういうことだ」
「拓人くんを信じているっていうことよ」
お母さんがヒソヒソ声で言ってきた。
「お父さんに心配をかけるようなことは、
絶対にしないんで。
必ず、約束は守ります」
「うん。信じているよ」
お父さんは、3本目のビールを取りに行った。



