「1/4の奇跡」左側の君に【完】





お父さんはリビングと続いている和室で、

部屋着に着替えていた。



私はお母さんを手伝おうと、

キッチンに行った。





「いい子ね・・拓人くん」



お母さんが、肘で私をつついてきた。



「うん」





お母さんと一緒に、山のような唐揚げを運んで、


テーブルにご飯の準備をした。



お父さんはキッチンに入り冷蔵庫を開けた。




「なんだ?この箱?」




そうつぶやきながらビールを取って、椅子に座った。



その時、拓人がリビングに戻ってきた。





「そこに、座ればいい」




お父さんは、自分の向かい側の椅子を拓人に勧めた。



拓人が座ると、私はその隣に座り、


お母さんはお父さんの隣に座った。




いつも4人掛けの椅子のひとつが空いていたから、


今日は、全部の椅子が埋まって変な感覚だった。






「遠慮なくどんどん食べなさい」







お父さんは、ビールをぐーっと飲んだ。






「いただきます」





「どうぞ~。あ、お家は大丈夫?」






拓人は、お箸を持って頷いた。



「大丈夫です。連絡しておいたので」




「そう、じゃあたくさん食べてね」






拓人は、ゆっくりと食べ始めた。







「拓人くんは、進路はどう考えているんだ?」