「1/4の奇跡」左側の君に【完】











次の日のお昼休み。









「花音はコース決めた?」


学食のテーブル、私の前に座っている莉子が聞いてきた。




「私は・・・理数・・



うん。




私は理数にする」





昨日の拓人の言葉で私の気持ちは固まった。





私は小さい頃からずっと、



ずっと宇宙関係の仕事をしたいという目標を掲げてきた。




だから拓人・・・私は理数にする。




遠くのテーブルで、


初めてバスケを見た時、一緒にバスケをしていた男子二人と、


ご飯を食べている拓人を眺めた。





「え。マジで!私も理数!莉子は?」



莉子の隣の詩織が大喜びした。





「私は総合だな~」



莉子はパックジュースを飲んだ。





「理数クラスはひとクラスしかないから、


また花音と一緒だ!超うれしい!」





詩織が喜んでくれて、私も嬉しくなった。



「花音はなんで?


なんで理数なの?


どこの大学目指してんの?



あ。私はね、H大の看護学科」




そうなんだ・・

詩織って看護師目指しているんだ・・


詩織は、優しいし


看護師にぴったりだと思った。






私は・・どうしようかな・・




【花音ちゃんていっつも星ばっかりの話、


ほんと、つまんないんだよね】






また出てきた・・・この言葉。




私が星が好きだと言ったら、

二人はドン引きだろうか・・・



あの言葉を言われて以来、

一度も友達には星の話をしていない。




莉子と詩織はどう思うだろうか。



でも、この二人は私にとって、

今までと違って大事な友達だから。



話そう・・




話してみよう・・・











「私は・・O大の理学部・・かな・・」





「へえ~」と莉子と詩織は頷いていた。




「なんで・・O大の理学部?



理学部だったら、うちの高校の系列大学の方が、

優先的に入れるじゃん」





莉子がそう言って首傾げた。




「O大は・・お父さんの出身大学で・・



その・・宇宙環境を専門としていて・・・」




「宇宙?」二人顔を見合わせた。







「うちのお父さん、【星空天文台】の研究員で、



その・・・だから・・・



宇宙っていうか・・私、星が好きなんだ」






「すっごーい!!!」






・・・・え。