「1/4の奇跡」左側の君に【完】





和泉と放課後ダンボールを取りに行く・・・


5時に下駄箱・・・




結局6時間目の世界史も、

うわの空。。。




そのまま放課後となり、


和泉は大きなバスケ部のエナメルバッグを斜めがけして、


何も言わずに部活へ行ってしまった。





「花音、帰ろー」



後ろのドアで、莉子が待っていた。




莉子の顔を見るなり、

私は莉子の元へと駆け寄った。



「もう、聞いてよ莉子。。。」





私は和泉のこと、ダンボールのことを、

一気に莉子に話した。





「5時まであと1時間もあるよ。。。


莉子お願い!一緒に待って・・って無理だよね。

彼氏と待ち合わせしているんだもんね・・毎日。。」



私は、はぁ・・と深いため息をついた。



「ごめんね、花音。


待ってあげたいんだけど、今日はちょっと無理かな・・」



だよね。答えはわかっていたよ。。。



「見に行ってみたら?バスケ」



へ?


「和泉のことが気になるって今言ってたじゃん」





「気になるっていうか、


バスケしている和泉と、

教室での和泉が全然違って・・


教室の和泉は、すごく不機嫌で・・



なんか気になるんだ。


目が合うとすんごいドキドキするし」



莉子は、ぷっと吹き出して笑った。



「見に行きなよ。バスケ。


そうすれば、その気持ちがなんなのか、

きっとわかると思うよ。


じゃあね。頑張って花音」




莉子は、私をあやすかのように、

頭をなでてから、

階段を下りて行った。




この気持ちがなんなのかがわかるの?

バスケをしている和泉を見れば?



そう・・かな・・・



見に行ってみようかな・・