認めないから!



「ロコちゃん、もう俺はいいから。気にするな。
…協力も今回だけで良い。ありがとな。」



「弥生のヘタレ!」




…俺だってヘタレにもなるだろ。人間なんだから。


本気で恋したのも初めてだしな。アイツには幸せになってもらわねーと。



しかし、それから少し大人しかったロコちゃんに俺は最悪な場面を目撃されてしまう。




南と俺のデートが被った日のことだ。
沙羅が去ってから何もする気が起きない俺はただぼーっと腰掛け座っていた。


何人かの女性に声をかけられたが、全てスルーした。本当に何もやる気が起きなかったからだ。


今までの俺なら有り得ないことだ。




……重症かもな。


頭に浮かぶのは沙羅と南のことばかり。
だけどそれを邪魔しに行く程の勇気もなかった。