私は裏庭に来ていた。 一心不乱に走ったらここへ来てしまった。 ……何で今こんな所に来るかな… 自分のバカさに呆れる。 「こんなんだから、抜け出せていないのかなぁ…」 心の何処かで やっぱり私はあの時から 「何が抜け出せてねーんだ?」 背後から聞こえるその声は私が今最も聞きたくない声だった。 私が足に力を入れた瞬間だった。