「…僕、笑ってる沙羅さんが好きです。
悔しいけど…今の沙羅さんを変えることが出来るのはきっと――「やめて。」




もう、うんざりだ。


聞きたくない。




「沙羅ちゃん!
どうしてそんなに自分の気持ちに逃げるの!?」




ドクン―…


胸が痛い。




「沙羅ちゃんは…「分かってる!」




分かってるよ、全部。



でも、




「分かってるけど、言わないで――…」




私は教室から駆け出した。