私は慌てて弥生の呼吸を確認する。 「グーグー…」 ……聞こえたのは規則正しい寝息だった。 アホらしい。 「帰ろ。」 「おい、待てよ。」 私は突然手を掴まれ後ろに引き戻された。 「何帰ろうとしてんだ?」 「アンタ、起きてたの?」 「さっきのお前の大声で起きたんだよ。」 あぁ、成る程… 「―――じゃない。」