「本当にこれで良かったの?ルミさん」

 会社では、美人で評判のルミは幸恵の両手を握り締め、

 微笑んだ。

「元気な赤ちゃん産んで下さいね。幸恵先輩。

 流石に先輩の結婚式には、出席は厳しいけど、私が結婚する時には、

 ぜひ、顔を出して下さい」

 顔を見合わせ微笑む二人。

 浮気癖の治らない哲郎はルミにとっては、厄介者だったが、

 幸恵にとっては、都合のいい相手だった。