年下くんの策略





「………」

「………」



なぜか沈黙。



なぜだ。

この子は私に用があって来たのではなかったのか?

それなのに、イケメンくんはイケメンの顔を崩さずにさっきから表情を変えない



「あのー、用事があったんじゃないの?」

「あ、すみません。緊張してしまって」



緊張してしまって?


いや、私が見る限り緊張してる風には見えなかったが。

だってイケメンくんの顔は来たときから無表情だ
端正な顔は崩れないまま



「あ、そうでした。長嶋ゆいか先輩に、おれの名前言うの忘れてて、言いにきました」

「確かに昨日名乗ってなかったね!」



よく考えれば昨日は言い逃げみたいに去ってしまったからな、このイケメンくんは


「1年3組の柳原けんです。よろしくお願いします」


「よ、よろしくお願いします」


お互い頭を下げる

なんだか異様な光景だよね

学生同士が大人みたいに挨拶する様子なんて