年下くんの策略




「そういえばけんくんが高校生になって初めて会った時、廊下で私にプロポーズしたの?」

「え、やっとゆいか先輩を見つけたから告白しようと思って」

「え!?あれ告白!?」

「はい」


あのセリフは完全にプロポーズの言葉でしょ!?
結婚してくださいって言ってたし



「な、なんであの言葉だったの?」

「あー、それは…」


けんくんが少し視線をずらす
少し困っているのかな?

なにかまずいことでも聞いちゃったのかな


「あれは姉ちゃんにああ言えば絶対にOKしてくれるよって言われたから…」


「え!??けんくんのお姉ちゃんが!?」



けんくんが考えたセリフじゃなかったんだ…


それにけんくんにお姉ちゃんいたんだ
一人っ子ぽかったから意外


「それでお姉ちゃんの言葉鵜呑みにしたの?」

「はい」



まじか。

これは鵜呑みしたけんくんも悪いけど
きっとこれはけんくんのお姉ちゃんの悪巧みだろう

まさか本気で弟に結婚してくださいと言ったらOK貰えるというアドバイスなんてしないだろうから
きっと面白がってけんくんに言ったんだろう

ああなんかけんくんのお姉ちゃんの悪い微笑みが想像できる…
絶対してやったりと思ってるよ