年下くんの策略







「はぁっはぁっはぁ……」



お化け屋敷の出口の外で私はひざをつけて息を整えている


「ゆいか先輩最後ダッシュしすぎですよ」


けんくんはダッシュしたにも関わらず平気で私の隣にいる


「だっだって…」


最後のところで急に患者や医者や看護師などたくさん出てきて追いかけてきたから
かなりのスピードで逃げてきた

頭の中は捕まられたくないという考えでいっぱいだった

三途の川を渡るかと思ったよ、本当に。




辺りを見ると既に真っ暗で時刻はあと1時間程で閉園時間だった



息と心を整え一回深呼吸をする




「けんくん」

「はい」

「もうすぐ閉園だから最後に乗っておきたいのあるんだけどいい?」

「いいですよ」



走って乱れた髪の毛を直して歩き出す





次がラストだ