ようくんは私のお兄ちゃん
私と年が7つ離れていて、今はもう社会人
都内に住んでいて県は違うものの、そんなに離れていないけどお兄ちゃんの会社はかなりの大手で、仕事が忙しくてなかなか帰ってこない
だから今日帰ってきたのも正月以来。
ようくんと私は年が7つも離れているけどかなりの仲良し
お互いにゆーかとようくん、と名前で呼び合っている
中学のときはよく仲良し兄弟って言われてたっけ
「それにしても懐かしいなー、文化祭って」
「ようくんが高校生の時って6年前だもんねー!」
「6年も前かー。ゆーかは何かやらないのか?」
「私の出番昨日だけなんだよ」
あーこんなことだったら今日にしとけばよかった!
顔なしだけど頑張って出迎えたのに
まさか今日来るとは思ってなかったし
「そうかー。じゃあ一緒に回っていいか?」
「うんっ!!回ろー!」
即答で答える
ようくんと回れるなんて願ったり叶ったりだよ
私はブラコンまではいかないけど
ようくんが大好きだ
なんか友達みたいな感覚
だからようくんが都内に住むって決まったときは寂しかったけどときどき連絡くれるから今は寂しくない
けど次いつ会えるかわからないから
今日は楽しまなくちゃ
「あ、でもそこの子はいいの?」
ようくんが私の後ろに視線を移す
ようくんの視線の先に何もしないでただ立っていたけんくんがいた
「あっ!」
やばいけんくんのこと忘れてたっ
まさかようくんが現れるとは思ってもみなかったから興奮してすっかり意識になかった
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