数十分後




カクン
カクン

ガコッ



「はっ!!」


辺りを見回すと教室には私一人

外はもう夕暮れ時で教室内がオレンジ色に染まっている


やばっ
私いつの間にか寝てた

レポートを見るとまだ半分しか埋まってなかった

このまま行くと夜になっちゃうっ



床に落ちてしまっていたシャープペンを拾ってまたレポート用紙に向き合う



ガタッ



急に聞こえた音に思わず驚く


ね、猫?

猫が侵入してきたのか?


恐る恐る音がした方を向くと教室の入り口のドアのところに人が立っていた




「け、けんくん?」


けんくんがいつもの無表情でいる


「すみません、驚かせるつもりはなかったんですけど」

「いや、大丈夫だよー」


けんくんは教室に私しかいないことを確認すると、私の前までやってきた