「ゆーかペンキ臭ーい!あははは」

「顔にまだペンキついてるしー!あはははっ」

「あはははーっ」

「あはははーー」


「~~っ!うるさいなー!2人とも!」



放課後、2人の友人に笑われる乙女一人
なんて可哀想なのかしら、私

下駄箱に向かう廊下は既に生徒はいなく、私達3人の声が異様に響く



「ほんとバカだよねー!ペンキ頭からぶっかけるなんて」

「ほんとほんと。ペンキ床に置いてあるのに頭に被るとかあり得ないでしょ」

「あれはっ間違えてペンキを蹴っちゃった事は覚えてるけどそのまま頭上に来ちゃって……」

「蹴り上げたんでしょ!ペンキを!」

「……はい」


それは自分でも驚くほどのハプニングだった


もうすぐ文化祭だからその準備として今日はペンキを使ってた

私はペンキを塗る係りじゃなかったから足下にペンキがあることを知らなかったんだ


それで知らないまま教室を歩いてたら



ガコンッ


ベチャ


みたいな感じでペンキは真っ逆さまに私の頭へ。



ジャージを着てたから良かったものの、髪の毛はペンキまみれでジャージと髪の毛に付いたペンキを落としてたらこんな時間になっていた