私たちの高校は制服がない。
だからみんな毎日思い思いの服を着て登校する。

私の今日の格好はピンクのタイトスカートにメンズサイズのTシャツ、それにリュック背負ったラフなコーデ。


おはよと声をかけてきたのは同じクラスのハルだった。
おはようと返すと並んで教室に向かった。

ハルは古着が好きで今日も古着でまとめていて相変わらずおしゃれだなぁなんて思った。


「スカートなん珍しいな」

ハルがスカートを指さしながら言うから似合う?と聞くとおんと答えた。

よし、スカートもっと着よう。


「でもいつものショートパンツのが俺は好きやな」

前言撤回、これからもショートパンツ一筋。


「ハルのそのブーツいいよね」

ハルが履いてたエンジニアブーツを指さすと嬉しそうにブーツの話しを始めた。


「これな俺がいつも行く古着屋にあってんけど、俺が行った一時間前にたまたま入ってん!買うしかないやろ?」

ハルは古着の話になると目が輝く。


「運命だねー、いいな私もそんなメンズっぽいゴツめなブーツほしい。」

ちょうだいと冗談で言うとアホかと笑った。


ハルはあんまり口数が多い方じゃないから落ち着いて話せる。特にハルと服の話をしているときはとても楽しかった。


教室では席も離れているせいかあんまり話さない。それはちょっと寂しいけど。
次の席替えでは近くなれますように、よろしく神様。