そう思っていた矢先、私に運命的出来事が待っていた。



「―…あれ?」



アパートの郵便受けにピンク色の封筒が入っていた。



淡い桜色の封筒。



金色の紋章。



…そして、"花苑学園"の文字。



私はトクンと揺れる胸を抑えて封を切る。



中に入っていたのは一枚の手紙と…学生証。



『梶乃 菖蒲(カジノアヤメ)様

貴女を我が校、花苑学園にある耀那(リョウナ)寮の寮母として任命致します。

つきましては、貴女を我が校の一生徒として迎えたく学生証をお送りしました。

この話をのんで下さる場合は、4/10午前10:00に花苑学園前にお越し下さい。

P.S.学費全額免除+月に十万お支払いします。』



「よし、乗ったぁぁぁぁっ!!」



思わず、ガッツポーズをして大声を出してしまう。



あの花苑学園に入学出来る!?


しかも学費全額免除!?


更に月に十万お支払い!?



最初は胡散臭いと思っていたが、最後を読んだ瞬間疑うことを止めた。



こんな話、乗らないはずないでしょ!?一度に欲しかったものが手に入る。



…だったら断る理由がないじゃない!!



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そんな訳で、私は花苑学園の校門の前にいた。