寝返りをうった顔の目の前に
蓮君の顔があった。
思わず心臓が飛び出しそうになる。
「蓮君どうしてここに・・っ」
「どうしてって・・昨日、明日絶対
話すからって言ってたじゃん。
だからわざわざ学校サボって
聞きに来たんだよ」
平然と言う蓮君。
さっき母と話していたのは
きっと蓮君だったんだ・・・。
・・学校休んで来てくれたんだ。
心の奥の方が、暖かくなった。
でも。
「だ、だだだ・・たからってっ!!」
女の子の部屋に無断で入るなんてっ
しかも私今パジャマだよ!?
髪だってボサボサだし、
あ、ヨダレとかついてないよね!?
もう、最悪~~~~~ッ!!
「か、帰ってよおぉぉっ」
顔を枕に埋め、布団に潜り込む。
恥ずかしい・・・
恥ずかしい・・・ッ
顔が熱い。
私確実に熱上がってる。
「千広」
「・・・」
うぅ・・蓮君が私の名前を呼んでる。
呼ばれる度
鼓動が加速していく心臓。
止まれ・・止まれ!
蓮君に聞こえちゃう!!
心の中で心臓と格闘する私は
端から見れば布団の中で
ジタバタしている変人だ。


