「おんぶ・・・しましょうか?」 少し人が少ないところで、 そう言われた。 「お、おんぶ・・・!?」 「ほら、早くー」 隆馬はすでにしゃがんで、 いつでも来い、という感じだ。 ヒールが折れちゃった点を 除いたとしても、このフラフラの 足じゃ歩けないだろう。 でもおんぶって・・・! 体重が全部かかって、 体重ばれちゃうじゃんかぁ! もう公開処刑だよ! 乙女の危機だよ―――――っ! 「ヤダ・・・乗りたくない」 「どうやって帰るのさ?」 「それは・・・」 なにも、言い返せなくなった。