seven kisses

お店を出た後も陽佑は無言のまま、怖い顔をして、足早に歩き続けた。

黙って付いて行くしかないからそうしたけど、心の中はぐちゃぐちゃだ。

私の言い分、もう少し聞いてくれたっていいのに。



何なの? ヤキモチ? 

変なところでガキなんだから、もう。

弟じゃないって、ちゃんと言ったじゃん。

何がそんなに気に食わない訳?



気持ちはわからないでもないけど、先輩にまだ気があるみたいな言い方がアタマに来る。

わからないのかな、あいつ。

私が好きなのは、陽祐だけなのに.......



「ねぇ、今日はもう帰る。陽佑と一緒にいても、楽しい気持ちになれないよ。」

「.......わかった。俺もちょっと、気持ちの整理つけたい。」