seven kisses

「お~い、敬志~!、何やってんだよ~!」

「ヒュー、ヒュー、見せつけてくれるね~!」

「盛り上がってるところ申し訳ないけど、もうすぐお前の打順だから降りてきてくんな~い?」



みんなが笑いながら、こっちを見ている。

敬志はパッと手を離した。

本気で焦っている顔に、笑ってしまう。



「わぁ、何やってんだ、俺~!、こんな事するキャラじゃないのに。」

「そうだね。でも、嬉しい。私が怒ってると思って追いかけて来てくれたんでしょ?」

「うん。謝らなくちゃと思って必死だった。」

「今日、お誕生日なんだよ。黙って先に帰ったりしないよ。」

「そうだけどさ。」

「それにね、敬志がカッコイイところ見せたいと思ってるのと同じくらい、私も一生懸命作ったお弁当、美味しいって言ってもらいたいんだけどな......。」

「沙絵.......。」