seven kisses

「私、マネージャーの由美です。敬志くんから何か聞いてます？」

「いいえ。」

「沙絵さん、敬志くんと付き合い始めて、まだ日が浅いですよね。いつ知り合ったんですか？」

「あの.....何が言いたいの？」

「このチームのキャプテン、うちの兄なんですけど、敬志くんとお兄ちゃん、中学からの同級生なんです。だから、私、敬志くんのこと、その頃から知ってます。」

「それで？」

「ずっと、ずっと好きだった。敬志くんも私の気持ち、知ってます。」

「.......。」

「知ってて、それでも優しくしてくれるんだから、可能性ゼロじゃないはず。だから、マネージャーにもなったの。なのに、付き合い始めたばかりのあなたみたいな人がノコノコ来て、堂々と彼女面されたら迷惑。」

「そんなこと、突然言われても.......。」

「私はあなたが知らない敬志くんを、いっぱい知ってる。あなたなんかが入る隙がないくらい、長い時間、敬志くんと一緒にいるの。だから、遠慮なんかしないし、絶対あきらめない。」