でも、その願いは叶わなかった。
大浦先輩が入れたゴールが、うちの大学の唯一の得点。
2ー1。
シード校だから二回戦での敗退。
小回りの効く拓巳先輩がいれば、試合の流れが変わったかもしれない。
大浦先輩だって、慣れたコンビである拓巳先輩からのパスの方が、やりやすかったに違いない。
拓巳先輩が唇を噛み締め、足を引きずりながらスタンドを去っていく。
心配で目が離せないでいると、優美先輩が私の背中を押した。
「行ってあげなよ。」
「え? でも......。」
「わかんないの? 梨絵ちゃん、バカ?」
「.........。」
大浦先輩が入れたゴールが、うちの大学の唯一の得点。
2ー1。
シード校だから二回戦での敗退。
小回りの効く拓巳先輩がいれば、試合の流れが変わったかもしれない。
大浦先輩だって、慣れたコンビである拓巳先輩からのパスの方が、やりやすかったに違いない。
拓巳先輩が唇を噛み締め、足を引きずりながらスタンドを去っていく。
心配で目が離せないでいると、優美先輩が私の背中を押した。
「行ってあげなよ。」
「え? でも......。」
「わかんないの? 梨絵ちゃん、バカ?」
「.........。」

