seven kisses

泣きたくなるのを必死でこらえながら、タクシーを呼んで、先輩と病院に行った。

診断の結果、先輩の足首にはヒビが入っていて、しばらく安静にしなければならないらしい。

当然、明日の試合には出られない。



待合室の椅子に座っている間、先輩はずっと下を向いて黙っていた。

先輩の気持ちを思うと、かける言葉が見つからない。

沈黙に押し潰され、苦しくて破裂しそうだ。



病院を出てからも、先輩は微かにため息を漏らすだけで、ほとんど口をきかない。

松葉杖をついた小柄な先輩の背中は、落胆の表れなのか、いつもよりも小さく見える。