seven kisses

.......拓巳先輩?

そう思った時には先輩は私のいる車両に乗り込んでいて、微笑みながらこっちに近づいて来た。



「練習に付き合わせてない日も会っちゃうなんて、梨絵ちゃんとは、よっぽど縁があるんだな。」

「先輩........。」

「何かあった?」

「..........。」



先輩が、頭をポンポンしながら私の顔を覗きこむ。

優美先輩のことを言っていいのかどうか、私にはわからない。

それに、何より先輩を傷つけたくない。

だから苦しくて耐えられない。



抑えきれない思いが爆発して、次の瞬間、私は先輩の胸に顔を埋めていた........