seven kisses

そう言われても、ちっとも嬉しくない。

優美先輩は、何を言っているんだろう。

開き直った優美先輩の言葉は、どれもこれも、私に深いショックを与えた。

憧れていた優美先輩の本性も、何も知らない拓巳先輩の気持ちも、私の思いが弄ばれていたことも..........

信じたくない事実が一度に襲いかかってきて、どうにも対処できない。



「失礼します。」



気付いたら涙声になっていた。

悔しくて、切なくて、拓巳先輩のことを思うと胸が張り裂けそうで、優美先輩に頭を下げて走り去るのが精いっぱいだった。

何とか電車に乗って、隅っこの席で涙をこらえた。

そうしているうち学校がある駅が見えてきて、潤んだ目でぼんやりとホームを眺めていたら、見覚えのあるバッグが目に入った。