seven kisses

何の心構えもないまま、勢いで入ってしまった部活だけど、華やかに見えて、意外と重労働や細かい仕事が多い。

用具には重いものや泥汚れがひどいものもあるし、ルールすら怪しいのにスコアやら学生連盟の書類やら、覚えることが山積みで、頭が爆発しそうだ。



それでも、頑張れるのはあの人がいるから。

あの人は、二つ上の三年生。

西山 拓巳 先輩。

小さな体を生かした小回りの利く素早いプレーで、部活内では一目置かれている。

汗まみれでボールを追いかける激しさと、それに似合わない可愛いい笑顔のギャップがたまらない。

見ているだけで、胸がキュンとしてしまう。



私は日を追うごとに、魔法にかかったみたいに先輩の虜になっていった..........