seven kisses

そして、私の誕生日、事件は起こった。

私の中では既に元カレになっていた先輩が、急に連絡してきたのだ。

一流大学を出て、地元に戻り、親の期待を背負って県庁に就職していた先輩が、卒業したらこっちに嫁に来ないかと言い出した.......



いきなり何? 自分が寂しいから?

散々放っておいた挙句、私の気持ちも考えないで、そんなの勝手過ぎるでしょ。

やっと就職が決まって、やりたい仕事を頑張って、資格を取って.......

これから社会人になる、まだ22才の私に、そんな夢を見る時間さえくれないの?

だいたい、そんなに好きなら、なんで今まで何も言わなかったの?



一度は好きになった人のはずなのに、一人よがりなプロポーズに、信じられないくらいシラけてしまった。

こんな身勝手な人といても、幸せになれるとは思えない。

やっぱりこれは、もう終わった恋なんだと悟った気がした。