「先輩、卒業おめでとうございます…」


「…うん。」


「それで…私、先輩のことが好きなんです。」


「…知ってる。」




ちょっと呆れたような声を聞いて、泣きたくなった。


今日が最後のチャンス。

ちゃんと先輩に告白するんだ…!




「私と、付き合ってもらえますか…?」




サァァァァッ…

風が桜の花びらを舞い上がらせた時…





「…いいよ、付き合っても。」


「えっ…、本当に…?」




夢かと思った。