プルルル、プルルル…



「もしも「あ、友くん!バイト、お疲れ様!」




友くんのバイトが終わって家に帰るのは夜の10時ごろ。

だから、私は毎日かかさずに友くんに電話する。



だって、会えない分声を聞きたいから!




「お前、焦りすぎ。」


「だって、早く友くんの声聞きたかったんだもん…」


「じゃ、声聞いたからもういいでしょ。切るよ。」




やばい!切られちゃう!

もうちょっとだけ話したい…!




「あ、あのさっ!」


「…なに?」


「来週の土曜日、会えたりしないかな…??」


「…なんで?」







なんでって…


彼女の誕生日、忘れちゃったの…?




「っムリだよね!そうだよね、うん…」


「だから、なんで…」


「あ、もうこんな時間!じゃあね、おやすみ!」


「っ、おい…」





ブチッ

強制的に切った電話。


いつもは切られてたから、私から切ったのは初めて。