レイン「……なぁ」



シャリオ「あ?」



レイン「……今更だけどシャリオはこの仕事やっててどう思う?」



シャリオ「……またそれかよ。
危険人物や犯罪者を始末したりで暗殺が主だけどよ。
……まぁ人の役に立ってるんじゃねーか?」



レイン「……」



シャリオ「まー深く考えんな。ほら、もっと飲めよ?」



 シャリオがレインのグラスにビールをつぎながら言った。



レイン「って、何ついでんだよ。
それコーラ入ってたやつだぞ」



シャリオ「あ? 俺がさっきお前の分で注文した、ビール入ってたグラスどこいったんだよ?」



レイン「隣の客にやったよ。俺酒飲まねーし。それに俺明日仕事だからな」



シャリオ「隣の客って……。
そっか、そう言えばそうだったな」



レイン「俺明日早いからそろそろ帰るぜ。
俺の分はツケでってマスターに言っといてくれ」



シャリオ「おう、頑張れよ!」


 シャリオに背を向けたまま手を振り、レインは店から出て行った。


 店を出ると、外は積もる程ではないが雪がチラついていた。
 レイン達のいる国、ルアブールは、ヨーロッパの北に位置する。
 その為寒さは厳しいものがあり、雪は十月から三月と降り続く。



 レインは店の駐車場に止めてた自分の車に乗り、家に帰って行った。