私の気持ち、俺の気持ち



「...ン。」

「あ、えっと、ありがとう。」

私は驚きを隠せないでいた。
だって拓哉が服を買ってくれたんだもん。

初めてと言ってもいいくらい、拓哉に優しくしてもらった気がする。
でもね、今さら優しくしてもらってもこの行動は私を苦しめてるだけなんだよ?


あなたとまだ別れたくないとか
次はこの服を着て遊園地に行きたいなとか

変なことを色々考える
せっかくの決心が揺らいでしまう。
胸の奥が苦しくなる。



気持ちが変わらないうちに服屋を出た。


そのあとはぶらぶらと店を回って
帰りにゲームセンターに寄った。


あのね、ゲームセンターを出たら
バイバイなんだよ?...拓哉

あなたは喜ぶのかな?悲しむのかな?


できれば後者であってほしいな。