私たちは服屋に入った
拓哉に服を選んでほしかったから。
彼氏に服を選んでもらって、
それを着て休みの日に遊びにいく。
憧れてた。
でも今日で終わりだから、せめて
服だけでも選んでほしかったんだ。
「見てみて!拓哉!
可愛い服がいっぱいだね?」
「........」
「...ッ...ね、ねぇ、
この淡いピンク色のワンピースと
水玉の黄色のスカート、
拓哉はどっちがいいと思う?」
「.......ピンク。」
「わかった!
買ってくるからちょっと待ってて。」
拓哉が選んでくれた服をいつ着ようか
考えながらレジに向かった
「すいませーん、これくださ「いくらですか?」」
え?
「2,890円になります」
ちょっとまって。
急にどうしたの?
拓哉が服を買ってくれるなんて...
私は拓哉の予想外の行動に驚いていた。

