ブーブー…



携帯が鳴る。


ディスプレイには
室井尋
その文字にすがりつくように。


「もしもし!?」


『おわっ!先輩?』



室井はビックリした~
と、続けて話した。


祐那もビックリした。自分の行動に、
泣きそうになるのを必死で堪え、室井の声が聴きたかった。



『先輩、大丈夫ですか?
かなりお疲れだったみたいだから。』


「えっ、それで…?電話?」


『ご迷惑でした?』



「ううんっ…!ありがと!!」


祐那は心から感謝した。



今の壊れそうな祐那を
繋げていてくれたのは確かにこの電話だ。


明日からのストレス日常にも
立ち向かえそうだった。


この時は…。